| ■子宮頚がんとは |
子宮は洋ナシを逆さまにしたような形をしていて、下部1/3、約3㎝、径が2.5~3.0cmの円柱状の細くくびれた部分を子宮頚部といい、上部2/3を占めるふくらんだ部分を子宮体部といいます。
子宮の下部1/3の子宮頚部にできるがんのことをいいます。
子宮頸がんは、20歳代から増えはじめ、40歳代~50歳代に多発します。
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| ■子宮頚がんの発生を左右する因子 |
・娠数、出産数が多い。
・早産、若年出産。
・初交年齢が若い。
・本人あるいは性交相手の性行為の相手数が多い。
・性交相手が包茎。
・性感染症(梅毒、クラミジア、淋病、Ⅱ型単純ヘルペス感染症)の既往がある。
・性交前に入浴やシャワーなどを使わない不潔なセックスをおこなう。
・喫煙歴。
・野菜や果物の摂取量が少ない。
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| ■原因 |
子宮頸がんの原因はまだはっきりとはわかっていませんが、発生因子から子宮頸がんの発生には性生活の関与が考えられています。
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| ■子宮頚がんの進行期による分類 |
【0期】
がん細胞が子宮頚部の粘膜の上皮に発生し、そこにとどまっている状態のことをいいます。
【Ⅰa期】
がん細胞が上皮の下の基底膜を破って浸潤している状態で、浸潤の深さは5㎜以内のことをいいます。
【Ⅰb期】
基底膜を破ったがん細胞が5㎜以上の深さまで浸潤しているが、まだ子宮頚部以外には広がってない状態をいいます。
【Ⅱa期】
がん細胞が膣壁面積の1/3以内まで浸潤した状態で、子宮を支えている子宮傍組織までは浸潤してないものをいいます。
【Ⅱb期】
子宮を支えている子宮傍組織にまで浸潤がおよんでいるが、骨盤壁には達してない状態のものをいいます。
【Ⅲa期】
がん細胞が膣壁面積の1/3以上に浸潤している状態のものをいいます。
【Ⅲb期】
子宮傍組織への浸潤が骨盤壁までおよぶようになった状態、がん細胞は子宮周囲に広がっているものをいいます。
【Ⅳa期】
がん細胞が子宮以外の直腸や膀胱に粘膜にまで浸潤している状態のものをいいます。
【Ⅳb期】
がん細胞が大動脈周囲、首のリンパ節、肺、骨、肝臓などに転移している状態のものをいいます。
子宮頸がんの各進行期の占有率は、初期がんである0期とⅠa期だけで半数異常を占めているといわれています。
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| ■それぞれの進行期における症状 |
【0期】
症状はまったくみられことがほとんどです。ごくまれに性交後に出血があることがあります。
【Ⅰ期】
ピンク色や茶褐色のおりもの増えます。性交後に出血がみられます。
【Ⅱ期】
ピンク色や茶褐色のおりもの、臭気のあるおりものが増えます。性交後、排尿時に出血がみられます。
【Ⅲ期】
骨盤底を走る神経が、増殖したがん細胞で圧迫されるため、腰痛や足などに痛みが出てくる。
尿管が圧迫されると尿が出にくくなることがあります。
【Ⅳ期】
血尿や血便が出るようになります。排尿時に痛みを感じたり、便が出にくくなります。
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| ■検査・診断 |
子宮頸がんは次のような段階で検査がおこなわれます。
【細胞診】
子宮頚部を綿棒などでこすって細胞を採取したものをガラス板に塗布し染色し、それを顕微鏡でがん細胞の有無を調べます。
子宮がん検診はこの方法でおこなわれます。
【コルポスコピー】
細胞診で異常な細胞が見つかった場合におこなわれます。
子宮口の粘膜をコルポスコピーと呼ばれる膣拡大鏡で拡大し観察します。
【組織診】
コルポスコピーで異常が見つかった場合、その部分の組織を切り取って顕微鏡下で調べます。
【円錐切除術】
組織診で早期がんが見つかった場合、確定診断のために子宮頚部を円錐状に切り取って顕微鏡下で調べます。
【その他】
がんの進行期を調べるために、超音波検査、CT検査、MRI検査などがおこなわれます。
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| ■治療 |
子宮頸がんの治療としては、手術療法と放射線療法が主におこなわれ、化学療法は進行がんに対し手術療法と放射線療法の併用としておこなわれています。
免疫療法は補助的な治療法としておこなわれています。
治療法は、がんの進行期、組織型、年齢、合併症の有無などを総合的に判断しておこなわれます。
一般的には、腫瘍の完全摘出が可能と考えらる0期からⅡb期までが手術療法の適応で、Ⅲ期、Ⅳ期は放射線療法が選択されます。
【手術療法】
手術の方法としては、子宮頚部円錐切除術、単純子宮全摘出術、準広汎子宮全摘出術、広汎子宮全摘出術があります。
0期では子宮頚部円錐切除術と単純子宮全摘出術がおもにおこなわれます。
妊娠を希望する場合は子宮頚部円錐切除術がおこなわれます。
Ⅰa期は、準広汎子宮全摘出術がおこなわれます。
Ⅰb期~Ⅱb期は、広汎子宮全摘出術がおこなわれます。
準広汎子宮全摘出術と広汎子宮全摘出術は所属リンパ節の郭清術が併用されます。
【放射線療法】
主な方法として、外部照射と腔内照射があり、外部照射ではテレコバルトやリニアック、ベータトロンが使用され、腔内照射では、子宮内線源(タンデム)と腔内線源(オボイド)による照射を併用されます。
小線源はラジウム、コバルト、セシウム、イリジュウムなどが使用されます。
【化学療法】
子宮頸がんの化学療法には、主治療に先行して腫瘍の縮小を目的とした主治療前化学療法や放射線療法の効果増強を狙った両者併用がります。
【予後】
日本産婦人科学会がおこなっている予後解析(1987年登録症例)
Ⅰ期~Ⅳ期の全症例の5年生存率は66.0%で、Ⅰ期は81.8%、、Ⅱ期は63.7%、Ⅲ期は41.1%、Ⅳ期は10.6%となっています。
また、組織型別の5年生存率は、扁平上皮がんが66.5%、腺がんが60.8%となっています。
再発症例の約80%が初回治療から2年以内に約95%が5年以内に出現しています。
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| ■アドバイス |
・子宮頸がんの発症因子としてこれまでの性行関係によるということは偏見であって事実ではありません
・手術方法によっては子宮や卵巣を摘出することもあり、このことで女性喪失感を感じる方も少なくありませんからパートナーや家族の理解と支えが必要になります。・術後、さまざまな不安からセックスに不快感や恐怖感を抱くことがありますからパートナーとよく話し合い、理解してもらい、ゆっくり再開しましょう。
・再発への不安を軽減するために家族の協力、医師の指導援助が大切となります。・自分の体調をしっかり管理し、無理のない生活を過ごしましょう。
・子宮がん検診をすすんで受けるようにしましょう。 |
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