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■脳梗塞とは
脳の動脈内腔が何らかの原因で狭くなったり、つまったりすることで血液循環が悪くなり、脳の組織への栄養や酸素の供給が滞って、脳組織が障害を受け、機能が低下しさまざまな症状がおこるものをいいます。

■発生原因による分類
脳梗塞は発生の原因により、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓症に分類することができます。

【アテローム血栓性脳梗塞】
頚部や脳内の太い動脈あるいはその枝に生じた血栓は、病理学的に粥状硬化(アテローム硬化)と呼ばれるもので、この血栓が脳血管の閉塞をおこしたり、血栓がさらにその末梢に移動し塞栓をおこしたものをいいます。
生活習慣の変化により年々増加傾向にあります。
アテローム血栓性脳梗塞は、加齢、高血圧、糖尿病、喫煙、過度の飲酒などによって多く発生するといわれています。

【ラクナ梗塞】
『ラクナ』とは水の溜まった穴という意味で、脳に液体を含んだ小さなくぼみとしてみられる梗塞のことをいいます。加齢と高血圧がおもな原因といわれています。

【心原性脳血栓塞症】
心臓由来の栓子が原因となっておこる脳梗塞のことをいいます。
心原性脳塞栓症は全脳梗塞の15~25%を占め、脳梗塞の中でももっとも重症型といわれています。
70歳以上の高齢者におこりやすく、病巣が広範囲に及ぶことが多いため死に至ることもあります。
非弁膜症心房細動は高いリスクとなります。

■症状
【アテローム血栓性脳梗塞】
血管の閉塞をおこした部位によってさまざまな機能障害がみられます。
一般的症状としては、頭痛、意識障害、頭蓋内圧亢進症状などがみられます。
脳底動脈閉塞症の場合は、激しい回転性めまい、難聴、悪心、おう吐などで発症し、意識障害、四肢麻痺、呼吸障害、縮瞳、発熱、高血圧などがみられます。

【ラクナ梗塞】
梗塞の発生部位によってさまざまな症状がおこります。
典型的な症状は、運動性片麻痺、片側性感覚障害などで、中には全く無症状の場合や頭痛、しゃっくり、記憶力低下などがもみられこともあります。

【心原性脳塞栓症】
閉塞動脈により症状が異なります。
内頚動脈に閉塞がおこった場合は、意識障害、片麻痺、共同偏視(両眼が一方向を向いている状態)がみられます。
前大動脈に閉塞がおこった場合は、反対側の片麻痺や感覚障害、無言、失行がみられます。

■検査・診断
麻痺などの症状の観察、頭部CT検査またはMRI検査などの画像診断により診断がおこなわれます。
心原性脳塞栓症の場合は、この他に心臓超音波検査、心電図などがおこなわれ鑑別診断がおこなわれます。
■治療
【アテローム血栓性脳梗塞】
急性期においては、呼吸管理、脳浮腫対策、二次的に起こる血栓予防のために血栓溶解剤、抗凝血剤、抗血小板剤などの薬物治療がおこなわれます。
慢性期においては、再発予防のために抗血小板薬の投与の他、高血圧、高脂血症、糖尿病などの予防が大切となります。

【ラクナ梗塞】
急性期においては、血栓溶解剤、抗凝血剤、抗血小板剤などによる薬物療法がおこなわれます。

【心原性脳塞栓症】
急性期においては、血栓溶解剤療法、ヘパリン療法、抗脳浮腫療法、低体温療法、抗凝固療法などがおこなわれます。

■アドバイス
・再発の予防のためには医師の指示に従い薬を服用しましょう。
・規則正しい生活と食事に気をつけ再発防止に努めましょう。
・なんらかの症状がみられた場合はすぐに受診するようにいしましょう。